普天間かおりシングルベスト コレクション and more!本人楽曲解説
ホテルブライダルのCMソングとして制作した楽曲。
「結婚」は "ゴール" ではなく、運命の糸で結ばれた二人の "スタート" なんだ、というコンセプトで歌詞を綴りました。
この曲を結婚披露宴で流したというカップルも多くいらしたようで、大切な人生の門出を楽曲を通して祝福できたこと、とても嬉しく思います。
ホシザキ電機CMソング。
「この地球で共存するすべてのものへの讃歌」がテーマ。CMソングを手がける上での様々な挑戦が思い出されます。
テーマに沿ったストーリーの組み立て、限られた時間という枠の中で表現する作品づくりは、通常の楽曲制作とは違った面白みがありました。
日立製作所「Class de Net」サイトテーマソング。
学校という共同社会、サイトを通じて生徒と先生と家族がつながり、コミュニケーションを深めようという取り組みに参加させてもらいました。
思春期を迎える頃の学生とそれを見守る人たちへ、どんなエールを贈ろうか…そこで浮かんだ一言が「大丈夫だよ」でした。
がんばっている人に「がんばれ!」と言葉をかけるのは、ときに残酷でその人をもっと追い詰めているような気がします。「大丈夫だよ」の一言で、その人のがんばりを認め、支えてあげられたら…そんな願いを込めました。
2002年メジャーデビューシングル曲。
失恋を乗り越えるための方法のひとつとして「髪を切る」、女性にはそんな心理もあるでしょう。髪を切ることが新しい私になる決意。
恋愛に勝ち負けはないものの、この歌の主人公は "失恋" に負けたくない。
いじらしいほど健気に、必死で前を向いて歩き出そうとする姿。髪なんか切ったりしない、のは、負けたくない気持ちの表れ。泣き明かしたり、思い出を懐かしんだりしない…。
でも、やさしい笑顔が、消えない。本当はまだ、心がゆれている、から。
NHK金曜時代劇「蝉しぐれ」の主題歌。
このドラマの音楽を担当された小室等さんが作曲し、及川恒平さんが作詞されました。
藤沢周平さんの原作をもとに描かれた物語に寄り添う歌は、一途なまでの純愛の世界。
その「愛」の奥深さゆえ、レコーディングでは歌の表現にとても苦労しました。ですが、この楽曲のファンが多いのは、きっと作品の持つ奥深さが魅力となっているのでしょう。
2004年6〜7月NHK「みんなのうた」放送。
沖縄で生まれ育った私なりに、平和への祈りを歌に込めた楽曲。若草恵さんによるストリングスアレンジが、その想いをさらに力強く、ドラマチックに彩っています。
自分の痛みだけではなく、誰かの痛みにも涙を流すことができたら…そのあたたかな涙はきっと乾いた大地を、心をも潤してくれるはず。
いつの日か、未だ争いの絶えないこの世界にも平和な日々が訪れますように。
三十代を迎えた私が、現代に生きる女性のひとりとして描いた、等身大の歌。
恋愛や仕事において、新人でもベテランでもない中間地点の世代。
強がって、感情を押し殺して、「泣きたいのに、また平気なフリ」をしてしまうこと、ありませんか?大人になるとそう簡単に泣くことなんてできないものです。
ちょっぴり切ない夜、ひとり部屋に帰ったそのときに、一緒にそっと泣いてあげられる歌が書きたかった。
増田太郎さんとのコラボレーション。
自分とは違う感性に触れ、多くの刺激を受けた楽曲です。
テレビ東京「美の巨人たち」のエンディングテーマでは、ロシア語の歌詞で歌う試みもありました。
たとえ誰の目にとまることのない花でも、星座から遠く離れ名前すらない星であっても、堂々と最後までその命を全うすることのすばらしさを歌っています。
2007年6月〜7月NHKユア・ソング。テレビ東京「いい旅・夢気分」エンディングテーマ。
親と子の絆、人と人とのつながりの大切さを歌った楽曲。
自分とつながっている人、その絆を感じたとき、ぬくもりに触れたとき、私たちは生きる力が湧いてくるように思います。それは、普遍的な愛なのかもしれません。
愛する人、守るべき人の存在が、心を強くする。
これからもずっと大切に歌っていきたい、そんな楽曲です。
TBS系「噂の!東京マガジン」エンディングテーマ。
沖縄に暮らす祖父・おじいの死を経験したときに書いた楽曲。
おじいの最期、おばあがおじいの手を握りながら「今までありがとうね。」と語りかけました。おじいは、その声を聞き、安心したように息をひきとったのです。
人生の終りに心を満たしてくれるものは、お金や高価な品物なんかじゃない。
愛する人の手のぬくもりとこれまで育んできた愛なのではないだろうか。
おじいが自らの死をもって、私にそんなメッセージを残してくれた気がします。
カナダ出身のシンガーソングライター、レナード・コーエン氏の作品にオリジナル日本語詩を書き下ろしました。
はじめてこの曲を聴いたとき、涙があふれてしかたなかった。
生きることは、シンプルなようでとても難解です。
人生の中での矛盾、光と影、生と死、そのすべてを包み込むような大きなぬくもりと命の輝きをこの楽曲に感じました。
この歌によって与えられた感動を、楽曲の持つ力を、日本語で多くの人と分かち合いたいという思いから歌詞を書き下ろし、そしてご本人からの許諾を待つこと約一年、想いが叶いました。世界中に愛されている「Hallelujah」へ心からの敬意を込めて。
2010年6月〜7月NHKユア・ソング。
私が今、音楽で伝えたい想いを綴りました。作曲は森正明さん。
一見豊かに思える現代社会、そこに生きる人々の心の闇。自殺者が10年以上連続で3万人を超えるという痛ましい現実。
そんな世の中で必死に生きる人、自分に自信が持てなくなった、居場所を見失ってしまった、そんな人へ向けた応援歌が書きたかった。音楽で励ましたいと思ったのです。
これまでの楽曲と比較して、とてもストレートな強い歌詞です。真っ直ぐな言葉で、伝えたかったから。
「あなたの代わりはいない」のです。生まれてきてくれて、ありがとう。
故郷沖縄を代表する楽曲のひとつ。
今の音楽活動の基盤をつくるきっかけとなった歌です。
この歌を故郷から遠く離れた東京ではじめて歌ったとき、ウチナーンチュとしての誇り、喜びが身体中を駆け巡りました。
多くの方が様々な形で歌唱されていますが、私の歌う「芭蕉布」を愛してくださるたくさんの皆さんに感謝します。ジャンルという枠を超え届けたい、大切な一曲。
2005年から裏磐梯観光大使(福島県北塩原村)を務めています。
嬉しいご縁をいただいたお返しに、歌を贈ろうと制作しました。
まず、キーワードとして浮かんだのが「誇り」でした。
自分が生まれた故郷、育った街、大切な場所が誰にもあります。
心が折れそうになったとき、「おかえり」と迎えてくれる、そんな場所。
その存在の大きさ、素晴らしさに誇りを持って生きていけたらすてきだな。
「ふてんま日和」と題したライブをスタートさせたのが、今から4年前のこと。
CDのリリースやプロモーションに捉われることなく、今伝えたいことをパフォーマンスしたい。より身近に、何より楽しんでもらえるエンターテイメントが届けられたら、そんな想いからでした。
ライブへわざわざ足を運んでくださる皆さんへ、心からのありがとうを込めた楽曲です。
もしもあなたが望むのなら、たとえ私が打ちひしがれていたとしても、あなたのために歌いたい。あなたの願いや夢が叶うことを祈って。